みなさま
お世話になっております。M&A365代表の森永でございます。
11月にも多くのM&Aが発表されました。
この中で弊社が注目したM&A事例をご紹介いたします。
ゴールドマン・サックス社、バーガーキングの日本事業を取得へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC07BDQ0X01C25A1000000/
ゴールドマン・サックス社(以下GS社)とは
ニューヨークに本拠を置く世界有数の金融機関です。企業・金融機関・政府など多様な顧客に対し、投資銀行業務や資産運用など幅広いサービスを提供しており、今回のようなでプライベートエクイティ(PE)投資も展開しています。
日本のファストフード業界の特徴と課題
日本のファストフード業界は、資本力が物をいう業界と言えるでしょう。下部に過去のM&事例を紹介しておりますが、いずれも投資ファンドもしくは大手外食企業が買手となっております。
近年の課題としては、原材料価格の高騰、円安による原料高や人手不足、最低賃金引き上げが業界全体の利益を圧迫しています。
この点、大資本のバックアップがあるチェーンほど価格競争力に有利かつ、セルフ注文やモバイルオーダーシステム等の設備投資に踏み切りやすいという面があり、資本力の差が競争力の差につながりやすい環境になりつつあります。
今後の成長戦略と展望
バーガーキング日本事業は、GS社の下でどのような戦略が打ち出されるのか、いくつかのポイントに整理しして予想します。
- 出店戦略:600店舗体制の実現に向け、積極出店の加速が柱となります。既に年間60~70店ペースの開拓方針がありますが、GS資本参加により前倒しも視野に入ると予想します。
- 商品・マーケティング戦略:メニュー開発やキャンペーンの強化も行われると思います。マーケティング面では、GSのデータ分析力を活かしたターゲット広告やロイヤルティプログラムの進化、SNS戦略高度化が見込まれるとの記事もありました。
- 人材・組織・経営基盤:もともと投資会社はバックオフィスを整えるのが得意という印象を持っております。CFOやIT担当役員の送り込み、将来の出口を見据えての体制整備に着手するものと思われます。
近年のファーストフード業界のM&A事例
以上です。今月もよろしくお願い申し上げます。

