みなさま
お世話になっております。M&A365の森永でございます。
9月にも多くのM&Aが発表されました。
この中で個人的に気になったM&A事例をご紹介いたします。
今回は、買手として積極的にM&Aを繰り返していた会社が倒産し、そのスポンサーが決まったというニュースが出ておりましたので、ご紹介させていただきます。
なお、弊社は今回の会社と全く面識はなく、内部事情は知りません。
なぎさ薬局グループの寛一商店社(京都)など9社、会社更生手続開始の開始決定。
その後、スポンサーがファーマライズホールディングス社(東京)に確定
https://www.nagisa-ph.co.jp/news/wp-content/uploads/2024/09/d62c7dd5290a5827249b0d3f5add5f87.pdf
なぎさ薬局グループのこれまでのM&A
同社は、これまで公表ベースで13件のM&Aを実行しております。
コロナ後業績が低下したと報道されておりますが、今年は3件のM&Aを実行しています。
今年なぎさ薬局グループに売却した3社は、半年後に親会社が倒産に至りました。
うち1社は倒産しています。
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調剤薬局業界のM&A
調剤薬局業界は、M&Aが盛んな業界でした。
10年ほど前は、他業種の1.5~3倍ほどののれんがついておりました。
一方、規制業種業界の特性として、お互いの経営資源を補完し合う掛け算のM&Aにはなりにくく、面取り合戦の足し算のM&Aの意味合いが強いという特徴があります。
売上高71億円、負債111億円
業績悪化の起死回生案として、銀行借入を活用しM&Aを繰り返していたものと思われます。
上述の通り、過去は高く評価されていた業界なので、その名残で相場以上の評価をしたのかもしれません。
もともと財務状況がよくなかったか、特定のM&Aが致命的になったのかは不明ですが、身の丈以上の投資を行ったということは言えるでしょう。
M&A仲介会社との付き合い方
今回は、少し極端な事例を紹介しましたが、M&Aの手段と目的が曖昧になっている会社もいるのではと思います。
話題になっている詐欺会社のルシアンHDもそうだったと思いますが、
M&A仲介会社の中では、”あそこに持ってけば買ってくれる”という会社の情報を整理しています。
M&A情報を仲介会社経由で受領する会社は多いと思いますが、
ある程度対象を絞ってニーズをお伝えすることが重要かと思います。
特に、中小企業は、ターゲット層などの対象を絞ることが戦略上有効に働くことも多いので、自社の戦略とともに、M&A戦略を定期的に見直してはいかがでしょうか。
当社では、そのプログラムもありますので、ご関心がある方はお気軽にお問い合わせください。
以上です。今月もよろしくお願い申し上げます。