みなさま
お世話になっております。M&A365代表の森永でございます。
7月にも多くのM&Aが発表されました。
この中で弊社が注目したM&A事例をご紹介いたします。
今月は「ふるさと納税」でつながる2件です。異業種の2社がM&Aを通じてふるさと納税に参入です。
外食のDDグループ社によるビッグゲート社のグループ化
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001752.000007303.html
コンサルのINTLOOP社グループによる「北国からの贈り物」の事業譲受
https://www.intloop.com/news/20260728/
ふるさと納税の市場規模と成長性
総務省の現況調査によると、2024年度の受け入れ額は前年度比13.9%増の1兆2,727億円で、5年連続の過去最高となりました。
また、寄付の約95%が仲介ポータルサイト経由で集まっており、自治体がポータルに支払う実質手数料は2024年度に1,379億円、寄付額の11.5%に達しております。
ふるさと納税の規制の歴史
ふるさと納税は「返礼品競争の過熱→総務省が締める」の繰り返しで制度が形成されてきました。
最初の規制は2019年6月の指定制度です。返礼割合3割以下、返礼品は地場産品、という基準を満たす自治体のみを控除対象に指定しました。
次に、2023年10月の経費5割ルールの厳格化。返礼品だけでなく送料・ポータル手数料・事務費まで含めた総経費を寄付額の5割以下に収めることが徹底されました。
そして、昨年2025年10月には、ポータルサイトによるポイント付与の全面禁止が施行されました。
脱プラットフォームと今回の買手2社の目的
規制の帰結は明確で、「ポータルの集客ゲーム」から「返礼品と産地そのものの力」へ、価値の重心が強制的に移りつつあります。今回の2件は、この脱プラットフォームの流れを川上から押さえにいく動きです。
DDグループ(ダイヤモンドダイニング)社は、大手外食企業です。
外食×ふるさと納税×地域の製造・加工を垂直統合する絵を描いているものと予想しております。
2件目、INTLOOP社はコンサル大手ですが、食品卸大手・旭食品社との合弁会社を通じ、水産加工の山十前川商店社に続く第2号案件として本件を譲受けしております。
コンサル×卸×産地の食品バリューチェーンを組み上げる構図かと予想しております。
ポイント禁止で中間層の淘汰が始まり、川上を狙う異業種参入が動き出しました。この流れは今後も続くと見ております。
以上です。今月もよろしくお願い申し上げます。
